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授業スライドが自動生成!Googleスライドに"chatGPT搭載"で効率アップ|ChatGPT for Google for Sheets, Docs, Slidesとは

教育者として、授業の準備に時間を費やすのは日常茶飯事。

特に、プレゼンテーションの作成は時間とエネルギーを大量に消費することでしょう。

 

このプレゼンテーション作成が、ほんの数クリックで、自動で完結するとしたら?

 

驚くべきことに、Googleスライドの拡張機能「ChatGPT for Google for Slides」の登場で、それが可能になりました!

 

この拡張機能を使用して、以下の内容をご紹介します。

  • 効率的かつ簡単に質の高い授業スライドの生成
  • どういった使い方がオススメなのか

 

 

[作成者:ます]
文系から情報科教員(来年勤務)

教員免許取得中 / 科目等履修生
文系で大学の情報学部に入学 / ITパスポート・基本技術者試験に合格!

 

目次
  1. 自動作成!Googleスライドの拡張機能
  2. 授業スライドを自動作成!(検証)
    • 準備
      • 「準備」の手順
    • 使い方
      • Generate Slide Deck
        • 検証サンプル
      • Create Text
        • 検証サンプル
  3. 最後に

 

 

自動作成!Googleスライドの拡張機能

Googleスライドの拡張機能の説明やその利点などを順序立てて、解説していきます。

 

Googleスライドの拡張機能とは

今回ご紹介する拡張機能

ChatGPT for Google for Sheets, Docs, Slides です!

 

このサービスの概要は、以下にまとめました。

 

サービスの概要
  • スプレッドシート, スライド, ドキュメントでChatGPT(GPT3.5)が利用可能!
  • テキスト生成だけではなく、スライド自体も自動生成!
  • Googleアカウントさえあれば、無料で利用!
  • GPT-4(有料版)も利用可能!( ※ ChatGPTで申込必須 )

 

拡張機能なので、使えるように設定をする必要があります。

一方で、インストール方法も意外と簡単なので、すぐに試すことができると思います。

 

設定方法は以下の記事に載せます。参考にしてみてください!

www.brain-a-campus.com

 

 

Googleスライドとは

簡潔に言うとGoogle版パワーポイント」です。

 

Googleスライドは、現職の教員の方からのヒアリングを通しても、学校現場でよく利用されるスライドサービスの1つです。

 

教育現場で利用されるスライド
  1. PowerPoint / パワーポイント(マイクロソフト社)
  2. Googleスライド(Google社)
  3. keytone(Apple社)

 

Googleが提供するサービスは、Googleアカウントがあれば、ほとんどのサービスが無料で利用できます!

 

パワーポイントなどは定額制なので、商品を購入する必要があります。そうした手間がネックな方はオススメのサービスです。

 

ChatGPTとは

ChatGPTは、今話題のOpenAI社(アメリカ)が開発した人が書き込んだ質問文に、AIが回答してくれるチャットボットです。

 

その質問文をしっかりと理解する点や、違和感のない文章で返答する点といった精度の高いやりとりが可能で、人気を博しています。

 

ChatGPTにはアカウントを登録すれば無料で利用できる無料版(GPT-3.5)のほかに、月額2000円ほどで有料版(GPT-4)が使えます。

 

GPT-4の特徴

・回答の正確性が無料版より格段に上がる

・より詳細にデータを分析ができる

・数学などの高度な計算もできる

ChatGPTはこちらでログインできます。

 

 

実際にどういった機能なのか、実践です。

授業スライドを自動作成!(検証)

Googleスライドを使って、実際に"ChatGPT for Google for Sheets, Docs, Slides"がどのようなものなのか確認します。

 

準備

ChatGPT for Google for Sheets, Docs, Slidesの機能をオンにして、以下の画面になるようにしてください。

 


「準備」の手順

1. Googleスライドのホームを開き、「空白」を選択

Googleスライドが開けない場合は、こちらをクリック

 

この画面が開けたらOK

 

2. 上部の「拡張機能」をクリック

 

3. 「ChatGPT for Google for Sheets, Docs, Slides」→「Start」をクリック

 

この画面になったら利用可能!

 


使い方

今回使うのは「Tools」の部分です。

特に、"Generate Slide Deck", "Create Text" の2つのボタンを使用します。

 

"Create Images"は、こちらが回答した情報をもとに「画像生成」をしてくれる機能なのですが、正直あまり機能していないので、今回は紹介しません。

 

「Tools」は画面右側にある機能です↓

 

 

それぞれどのような機能なのか解説します。

Generate Slide Deck

こちらが回答した情報をもとに「一からスライドに入れる文章を生成」する機能です。

 

機能として、以下が挙げられます。

  • スライドが最大10枚作成できる!
  • 文章のテイストが変更できる!(保守的、想像的 など)
  • 選択すればスライドに合わせた画像も生成する!

 

Generate Slide Deck のボタンを押すと下のような画面に変わります↓

 

[機能紹介]

1. 四角い枠が「何を生成して欲しいのか」を答える

2. "Number of 〜"が「何枚スライドを生成するか」

3. "Add images"は「スライドに合わせた画像を生成」

4. "Advance settings"は「文章のテイスト変更」

 

注意点

注意点として、以下のような生成結果になる可能性があります!

 

つまり、生成した際に、スライドの文章が英語で書かれていることがあります。

 

必ず四角い枠の中に「全てのスライドは日本語表記にしてください」と書き込むだけで、その指示に従って生成しますので、忘れないように!

 

 

検証サンプル

試しに「Generate Slide Deck」で以下のものを生成してみました。

 

織田信長の生涯-pdf-

[生成する前の条件]

  • GPT3.5(無料版)で設定
  • "Add images"はオン

ちなみに、「織田信長の生涯をまとめてください。全てのスライドは日本語表記にしてください」と指示しました。

 

結果、以下のスライドができました。

https://drive.google.com/file/d/1LVxX1g7T8QtCpgnFt3sUAbFe4DzOB_qh/view?usp=drive_link

 

[完成度]

完成度としては、かなりいいと思います!

ただ画像生成は「なぜこれ選んだ?」というのがちらほら。それ以外は問題ありません!

 

三平方の定理-pdf-

[生成する前の条件]

  • GPT3.5(無料版)で設定
  • "Add images"はオン

ちなみに、「三平方の定理を中学生に指導するので、まとめてください。全てのスライドは日本語表記にしてくださ」と指示しました。

 

結果、以下のスライドができました。

https://drive.google.com/file/d/1axjrwrLfKEJkxHWNMdT7OaLYbJLpUmm4/view?usp=drive_link

 

[完成度]

とにかくコンパクトにまとまっているところが本当に質が高いです。ただ、こちらも画像生成は「なぜこれ選んだ?」というのがちらほら。それ以外は問題ありません!

 

 

Create Text

こちらが回答した情報をもとに「文章生成」する機能です。

ですので、スライドは生成しません。

 

Create Text のボタンを押すと下のようになります。

 

1. 四角い枠が「何を生成するのか」を答える

2. "Advance settings"は「"GTP-3.5"かGTP-4を選択」、「文章のテイスト変更」ができる(GTP-4は有料コンテンツ)

 

 

検証サンプル

試しに「織田信長の生涯をまとめてください」と打ち込みました。

 

回答がこちらです。

 

[回答]

織田信長は、日本の戦国時代の武将であり、戦国大名としても知られています。信長は、尾張国(現在の愛知県)の織田家の出身で、父親の織田信秀のもとで育ちました。

 

信長は若い頃から軍事力を駆使して領土を拡大し、勢力を強めていきました。彼は国内の他の戦国大名と同盟を結び、敵対する勢力と戦いました。信長の領土拡大戦略は、周囲の国や勢力からの攻撃を抑えるためにも重要でした。

 

信長はまた、国内の政治の改革も進めました。彼は戦国時代の混乱から国を統一するために、官僚制度の整備や法律の整備などの改革を行いました。また、戦国時代の武将には珍しく、文化や芸術にも関心を持ち、茶道や能楽などの文化活動を奨励しました。

 

信長の最も有名な業績は、本能寺の変です。1582年、信長は自身の家族とともに本能寺で暗殺されました。この事件は、信長の死後、豊臣秀吉が台頭し、日本を統一する一助となりました。

 

織田信長は、その強力な指導力と戦略的な思考、そして先進的な改革の実施によって、日本史上最も有名な武将の一人とされています。彼の功績は、日本の歴史において大きな影響を与えました。

 

 

間違ってはいません。

一方で、「信長の最も有名な業績は、本能寺の変です。」っていう文章おかしくねと思ったら、『日本を統一する一助となりました。』という文言があり、合点がいきました。

 

こういう話の展開の仕方は、勉強になります。

 

5段落に分けられているので、全部でスライド5枚にまとめることも可能です!

 

[完成度]

抽象的な指示で、あのようなまとめ方と精度の高い返答が返ってくるのはすごいです。

スライドのデザインなどは思い付いているけど、文章はなかなか思い付かないという方には非常におすすめです!

 

 

最後に

授業スライドはもう自動で生成できる時代になってきたというのは、教員の方にとってもかなり有意義なものになると思います。

 

教科によっては、常に授業資料を更新する必要があります。

そうした時に、ChatGPT for Google for Sheets, Docs, Slidesの機能はおすすめです!