科目等履修生制度を考えている方の中には大学院に在籍している学生もいらっしゃいます。
科目等履修生と調べると「働きながら」科目等履修生が継続できるかなど社会人向けの記事が多く見受けられる印象です。
なので、大学院に在籍しながら、科目等履修生をすることが可能なのか不安に思うのも無理ありません。
こんな悩みを抱えている方に!
元科目等履修生の僕がお力添えできればとおもい、作成しました。
実際に、僕は教員免許を取得するために、2022年から2024年の2年間にわたって、北海道情報大学(通信制)の科目等履修生をしてました。
そして無事、2つの教員免許を取得がかなったわけです!
今回は先ほど紹介した『大学院に通いながら他大学で科目等履修生をするのは可能』かの疑問にお答えしようとおもいます。
実際に通信制大学で2年間やってみた経験も織り交ぜながら、お伝えします!
今回の記事では、以下の内容をご紹介します。
- 大学院に通いながら科目等履修生をするのは可能か
- 科目等履修生制度を設けている学校の選び方とは
- 実際にいた!大学院に通いながら科目等履修生をしていた学生の話
元塾講師6年 / 2023年度 第1志望校合格率 "71.4%"達成!(難関校合格あり)
高校数学・情報の教員免許取得!(元 科目等履修生[2年間])
文系で大学の情報学部に入学 / ITパスポート・基本技術者試験に合格!
大学院に通いながら他大学で科目等履修生をするのは可能か
そもそも二重在籍をしていいのか
さて、一番の争点は大学院に通いながら、他大学に在籍していいのかということだと思います。
結論として、二重在籍を禁止する法令が定められていない(2024年8月26日時点)のが事実です。
一方で、文部科学省の「二重在籍」の見解では、好ましくないとの意見があります。
以下がその見解です。
13.学生が複数の大学に同時に在籍することが不適切であるとされることとの関係はどのようになりますか?
二重在籍が望ましくないとしているのは、学校教育法の修業年限の規定の趣旨に照らし、学生が二以上の大学の教育課程を同時に履修することは学生の十分な学習時間が確保できなくなると考えられるためです。
一方、共同実施制度は複数大学が共同して一つの教育課程を提供するものであり、学生は当該共同教育課程を履修し連名学位を授与されるためには、複数大学に制度上は重複して在籍している必要があると解され、これは前記の二重在籍とは趣旨・態様を異にするものであり、これまでの見解と矛盾しないものと考えられます。(したがって、一般的に「二重在籍」が望ましくないという点に変更はありません。)
以上のことから、各大学で二重在籍について処置や考え方はことなるので、それをもとに判断されるのが良いかと思います。
一方で、他大学で科目等履修生になるために、まず学校へ出願書類を送るので、そこで学校側から審査があります。そこで入学が認められないのであれば、諦めるしかありません。
もちろん、僕が在籍していた北海道情報大学にもありましたが、難なく入学することがかないました。
ダブルスクールとの違いは?
混在しやすい言葉として、ここで紹介するのは『ダブルスクール』です。
ダブルスクールとは「2つの学校へ同時に通うこと」ですが、資格取得やスキルアップを目的として他の教育機関に通うことになります。
例えば、昼間は大学に通い、夜間は専門学校でスキルアップのために勉強をしに行くみたいな感じです。
科目等履修生制度はむしろこちらの要素が強い印象です。
なので、科目等履修生を募集している学校の募集要項に他の教育機関に在籍してはいけないなどの文言をみたことがありません。
科目等履修生とは
科目等履修生とは、大学に入学せずに、特定の科目を履修する学習者のことです。
これは「科目等履修生制度」ともいわれ、1991年7月1日の大学設置基準の改正により設立されました。
この制度は、大学入学資格を有する者を対象として、大学で履修した授業科目の単位を認定するものです。ですので、平常の学習や試験などにより評価され、合格すれば単位が修得できます。
つまり、社会人が教職課程(教員免許取得に必要な単位過程)を学べるのは、この制度のおかげといっても過言ではありません。
詳しくは「文部科学省『科目等履修生について』」でご覧いただけます。
詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。
【経験談】大学院との二重在籍は可能なのか
もちろん、可能です!
実際に、北海道情報大学に在籍していたときに、大学院で情報セキュリティについて研究しながら、高校情報の教員免許を取得にむけて取り組んでいた学生がいました。
その方は、大学院で教員免許が取得できる環境がない、つまりは大学院に教職課程がなかったから、北海道情報大学で科目等履修生をやりながら、大学院で自分の研究をおこなっているとのことでした。
なんとその方、福岡から来られたとのことで、当時、授業を受けていたのが名古屋だったので非常に驚いたことを記憶しています。
通信制なのでこういったことは当たり前なのだろうと僕は心の内にしまいました。
以下は北海道情報大学に在籍したときの記事になります。もし科目等履修生になったらのイメージになれればと思います。
科目等履修生制度のある学校はどう決めるべきか
もちろん、自分がどう学ぶのが性に合っているかで判断していいとおもいます。
自分が大学院に通いながらでもしっかりと資格取得が可能なのか、精査してみてください。
例えば、こんなイメージで学校選びをするのはどうでしょうか。
- 日中は大学院で研究なので、夜に学びたい
- 平日は時間がないので、土日を使って勉強したい
- スクーリングをし、仲間と一緒に勉強したい など
需要はさまざまあるとおもいます。
それに合わせた学校を絞るのが一番いいとおもいます。
科目等履修生制度を設けている学校一覧
科目等履修生制度を実施している学校をまとめているサイトはほかにもありますので、まとめてみました。
通信制のみの学校や制度が実施されている国公立・私立の学校など、得たい情報をしぼってサイトを閲覧してみてください。
科目等履修生制度の開設大学一覧-独立行政法人 大学改革支援・学位授与機構
科目等履修生で教員免許を取得できる通信制大学一覧【2024年最新版】-通信制大学情報局
「科目等履修生 教員免許 通信」の大学院・大学・短大一覧-スタディサプリ進路
教員免許 通信制大学ガイド-今村光一
最後に
科目等履修生制度は実際に経験してみないと何が自分におこるかイメージがわきません。
実際に社会人だけではなく、学生をやりながらでも科目等履修生をするのは可能なのです。あとは時間と費用との相談ですね。